レッスン 9


スタート時のよい手札とは?
前回のレッスンの続きになりますが、スタート時のいい手札とはどのようなものでしょうか?

テキサスホールデムの手札について、まず最初に判断しなければいけないことは、「あなたの手札が、そのポットに参加してコールできる良いカードであるか、出来るならばレイズできるだけのカードであるか?《ということです。

よく言われる言葉にこういうものがあります。「ポーカーにカードの良し悪しはない。ただ状況の良し悪しがあるだけ《。もちろん、ろくでもない手札でも上手くブラフをかけることはできますし、どのようなカードで始めても、フロップによってはフルハウスやフォーカードにすることもできます。

しかし実際はこうなります。「スタート時の手札が良ければ、勝率が上がる状況を作り出せる。《 ポーカーで勝つためには、ポットに参加するための確かな基準を、手札に当てはめることが求められます。実際、ポーカーの初心者がよくやるミスは、上確実なもしくは悪い手札の時にも、頻繁にポットに参加することなのです。

では、ホールデムでスタート時の良い手札とは何でしょうか? 計算上、最初に配られる可能性のある手札の組み合わせはなんと1326通り! その中で理論的、経験的に分析すると、いい組み合わせのランクキングができます。ポーカーの専門家によって若干意見は割れますが、以下が一般的に受け入れられている「いい手札ベスト10《になります。

1位から「A-A; K-K; Q-Q; A-Ks; J-J; 10-10; A-K; 9-9; 8-8; A-Qs《の順です。「A-Ks《とはスペードのAとスペードのKのように同じスートの組み合わせのことです。このような手を「同スーツのA-K《と呼びます。sのついていない「A-K《は、違うスーツのエースとキングの組み合わせで、これを「オフスーツのA-K《と呼びます。

このランキングは、7~10人でほどほどに厳しいゲーム(つまり、半数のプレイヤーが第1ベッティングラウンドでフォールドしたゲーム)を基準としています。プレイヤーの場所や人数などもかかわってくるので、このランキングは数学にのっとったものではありません。

したがって、上記のランキングは、平均的に、この10組の手札が、長丁場となるゲームで最高の金額を生むということを反映しています。

A-A(エースのペア)は、誰もが認める最高の手札ですが、この手札が来る確率はなんと221分の1! 同スーツ、もしくはオフスーツのA-Kを引く確率は83分の1です。最初に配られる組み合わせが1326通りで、上記10組の手札が68通りですので、これらの手札で始められる確率は20分の1になります。

もちろん、通常はこの10組以外の手札で遊ぶことになるでしょうが、それについては別のレッスンで!

では、ホールデムで配られる可能性のある最悪な手札はなんでしょうか? フルテーブル(つまり7~9人のプレイヤー)の場合、最悪なのは「7-2(オフスーツ)《です。このカードは価値が低いだけでなく、「まとまりのない《カードでもあります。この組み合わせでは、ストレートやフラッシュを作れる可能性が極めて低いからです。この手札で勝とうと思ったら、フロップで奇跡が起こることを祈るしかありません。(フロップが7-7-2のように。望み薄ですが)

DAN GLIMNE