レッスン13


その他の初手について
初手に関する私の分析について、これまでに述べたのは「良い初手(プレイミアムハンド)《についてだけでした。「良い初手《とはA-Aから8-8までのペアと同スートのA-K、A-Qのことです。しかし、確率計算上プレイに値する初手は他にもあります。今回は、そういった初手の場合、第1ベッティングラウンドでどうプレイするべきかについてお話しましょう。

中間あるいは低い数字のペア
7-7から2-2のペアがこれに当たります。ポジションがミドル、あるいはアーリーの場合で手札が7-7か6-6の場合、あなたの前に誰もベットしなかったら、レイズすることを考えてもいいでしょう。もしボタンがあなたの前にあるか、あなたがボタンの1つ前の席にいて、他のプレイヤーがフォールドしている場合は、手札が一番低い数字のペア(2-2)であってもレイズするべきです。もしあなたの前に他の人がレイズしている場合は、フロップで良いカードが来ることを期待してコールしてもいいですし、フォールドしてもいいでしょう。コールした場合、フロップで良いカードが来なければ、フォールドするつもりでいなければいけません。

エースとキッカーの組み合わせ(A-x) 手札にエースがある場合、ポジションがミドルかレイトであれば、常にではありませんが、かなりの確率でプレイする価値があります。そのポットであなたの前に賭けた人がいなければ、率先してレイズすることを考えてみてください。しかしアーリーポジションの場合やキッカーの数字が中間あるいは低い場合は、ポジションによってはフォールドを考えてください。たとえば、A-7はあなたが思っているほど強い手ではありません(前のレッスンを参照!)。キッカーがJや10の場合(特にAと同じスートの場合)は、たとえアーリーポジションだったとしても、時々はフロップ前にレイズやリレイズをしてみるべきでしょう。ただし、A-xのような手に関連する主なトラップに気を付けてください。フロップでもう1枚エースが出た時は「outkicked《になる危険があります。つまり、他のプレイヤーがAとあなたより高い数字のキッカーか場のカードとペアになるキッカーを持っている場合があります。もし場に出る5枚のカードにAが出て、あなたの手札がA-10、相手の手札がA-Qだった場合、あなたの負けになります。

2枚のハイカード
2枚のハイカードとはK-Q、K-J、Q-Jの組み合わせのことです。一方でこれらの初手は昔から「トラブルハンド《でもあり、これで勝つためにはフロップ後に良いカードが来るか、ブラフを効かせる度胸が求められます。また、フロップ前にはすばらしい判断力が必要になります。もし他のプレイヤーがアーリーポジションでレイズをした場合、フォールドをすることを考えてください。しかし、レイトポジションで他のプレイヤーが誰もポットに賭けていなければ、競争相手のいないポットで勝利して、ブラインドのチップを得るためにレイズしてみてください。これらのカードでは、ポットの金額が大きくなってから負けるリスクを負うよりも、小額のポットで勝っておいた方がいいでしょう。 それから、初手のハイカード2枚が同スートだった場合、楽観的に考えすぎてはいけません。いい役が作れる可能性も少しはありますが、多くはありません! 初手のスペードのK-Qでフラッシュが作れるプレイヤーはたくさんいますが、スペードのA-9を持っている他のプレイヤーに、金額が大きくなったポットで結局負けることになります。これらのカードは「プレイに値することもある《可能性を持った「トラブルハンド《であるということを忘れないでください。

同スートの続き番号
この組み合わせには同スートのJ-10、10-9、9-8、8-7、7-6それと6-5までが含まれます。 このような初手でまず望むのは、「偶然の《ストレート(さらに望むべくはストレートフラッシュ)やツーペア、フルハウスです。フロップでいいカードが来なかったら、フォールドするのが無難でしょう。これらの初手の際に理想的なのは、レイトポジションで数人の対戦相手がおり、最初のベッティングラウンドを金額の少ないコールでやり過ごした状態です。あなたの前にレイズする人がいた場合、この初手の価値はガクッと下がりますし、更にリレイズする人がいた場合、価値は全くありません。あなたがアーリーポジションやミドルポジションの場合は更に慎重に考えてください。

トラッシュハンド
上記以外のほとんどの初手は、価値のないクズカードだと思った方がいいでしょう。配られた初手を見たときにそれがQ-5、9-3、8-4、J-2だったら? 100回中95回はフォールドしてください。あなたの吊前がダニエル・ネグラヌやアニー・デューク、フィル・アイヴィであるか、フロップ後に他のプレイヤーに勝てるスキルがあるなら別ですが。 (注:ダニエル・ネグラヌやアニー・デューク、フィル・アイヴィ…3人とも有吊なプロプレイヤー)

フロップ前の段階で、どんな状況であったとしても、(たとえ手持ちのチップを全部賭けることになったとしても)プレイするべき初手はA-Aだけです。これ以上いい初手を持っているプレイヤーはいません。それ以外の初手の場合、もしフロップ前にレイズやリレイズが沢山でたらフォールドしてもよいでしょう。それにA-Aといえども絶対に負けないわけではありません。フロップ前に、低い数字のペアや時には同スートのJ-10に対しても、上4つの初手と同様に必ず勝てるとは限らないのです。

DAN GLIMNE